どシロウトの敷金返還日記
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少額訴訟 その4  裁判当日

いよいよ裁判当日です。

以前書いたのですが、契約で裁判を行う際の管轄裁判所は東京簡易裁判所と定められていたのですが、結局被告は移送の申立をしてきませんでした。
その為、私の住所地を管轄する裁判所で、裁判が行われる事になりました。

前日までに想定問答集や、壁紙、クリーニングなどそれぞれの項目に対する意見をまとめたものなどを作成しておきました。

写真も新たに証拠として提出するので、裁判所と被告分、それぞれ2枚づつ焼き増ししました。
当日出す証拠には、甲○○号証とかは書かなくて大丈夫みたいですが、説明し易いように、写真はA4の紙に貼り付けて番号をふっておきました。


10分位前に裁判所に到着し、受付でサインをした後、法廷の前のベンチで待機していました。

しばらくして、被告である(株)Rの担当者も到着。
ちょっと気まずいです。
お互い特に言葉も交わさず法廷に入りました。
『法廷』といっても、テーブルとイスがが有るだけのただの会議室みたいなところです。


いよいよ裁判が始まります。
裁判官、裁判所書記官の女性、司法委員のおじいさん、原告、被告の5人で裁判が行われます。
裁判官が説明してくれたのですが、司法委員というのは、一般の有識者の方だそうです。一般の人の意見も裁判で取り入れようという事で導入された制度だそうです。

裁判官が、被告に「通常訴訟ではなく、少額訴訟でいいですね?」
と確認。(今頃確認するんですね)
被告は少額訴訟でOKとの事ですので、少額訴訟開始。

裁判長が請求額や契約内容などを確認。

私は証拠として、査定確認書を初めのものと、最後のものと2通提出していたのですが、裁判官が被告に
「なぜ、査定確認書は2通あるのですか?」と質問したところ

被告:「契約書に襖、畳、クリーニング代は借り主が全額負担するという特約が有り、襖等の交換費用を全て請求したところ、原告より反論があり、通常の査定で、内容を絞って請求し直しました。」との回答。

裁判官:「内容絞ったのに、クロスの請求が増えていますね?これはちょっとまずいですね。」

被告:「原告から反論があったので、再度確認したところ破損、汚損が沢山確認されました。」

裁判官:「初めからちゃんとしておけば良かったですね。」

やっぱり、借り主がごねたからといって、補修箇所を上乗せするのは良くない見たいですね。


その後は、クロス、襖、畳などそれぞれの項目について、裁判官がお互いが提出した写真をもとに、私と被告双方に質問していきます。

写真を撮影したのはいつですか?
原告が破損したと認めている個所はどこですか?
被告が請求している個所はどこの部分ですか?

こんな感じの事実を確認する質問を裁判官がしながら、裁判は淡々と進んでいきます。
お互いの意見や、主張を求められるような質問はほとんど無く、自分の考えを述べる機会はあまり有りませんでした。

結構あっさりした感じで、丁寧に証拠調べして、双方の意見を聞くって感じではありませんでした。
もっと白熱した、被告との口論を予想していたのですが。
いたって 静かなものです。

想定問答や被告の証拠写真に対する反論をまとめたものも、ほとんど活躍する場面はありませんでした。


最後の査定確認書の和室4,5畳の襖の単価が\5,800となっていたのは、やはり間違いで、\3,200円だそうです。


とりあえず、畳、襖など全ての請求項目の確認をし終えたところで裁判官、書記官、司法委員のおじいさんは退場。
別室で、話し合いをするそうです。

退場の際に、裁判官は「襖や畳については、原価償却とかはあまり考えない事になっていますから」と仰っていました。
やはり、裁判所はガイドラインに沿った考えで結論を出すみたいです。


さて、法廷は私と被告二人っきりになってしまいました。

気まずいですって。
喧嘩の当事者を密室で二人っきりにしないで下さい。

「良くも裁判なんか起こしやがったなー!」
「敷金返さないそっちが悪いんじゃー!」

なんて喧嘩が始まったらどうするんですか?

                                        つづく


   
 
 

私が今回少額訴訟を起こすにあたって読んだ本です。


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